出会いは偶然?

全く書かずに申し訳ありません・・・。

今年度は新制度元年ということもあり、情報収集や行政とのやり取りに四苦八苦。

運営には右往左往してしまい、早いものでもう3月に入りました。

 

さて、現在のクラスで過ごすのもあと1か月を切りました。

保育園やで出会幼稚園で出会った友だちは今後、別の小学校に進んだり、お引っ越しがあったりと、もしかしたら生涯会うことがないかもしれません。

私(園長)も地域の幼稚園に通ったわけでもなく、その後小2で引っ越したので、卒園後に偶然会った友だちが2人だけです。

世界の60億人、1秒に1人のペースで会っても200年強かかります。そう考えると、今まで出会った人・これから出会う人がどれだけ貴重かわかります。

 

現代の子どもを取り巻く環境を考え、原体験=「記憶の底いつまでも残り、その人が何らかの形でこだわり続けることになる幼少期の体験」を大切に保育を構成していますが、

我々があずかる時間は所詮24時間の内のわずかで、小学校然りです。

小さければ小さいほど、子どもは自らの力で出会いや体験の場を切り開くことは出来ません。

つまり出会ったのは偶然であっても、その後の道しるべは大人が意図的にしなくてはなりません。

子どもたちが様々な人と出会い、原体験を重ねていくには、保護者様にもご理解していただき、社会も寛容な目を持ち、たくさんの人と出会う機会と、多様な体験をして様々な感情体験を出来る環境をたくさん用意してあげることが重要です。

3月に別れ、4月には新しい出会いがあります。その出会いを活かすためのフィールドを是非たくさん用意してあげてください。

 

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心が動く瞬間

何気ない日常の中に、子どもの心が動いている瞬間、成長している瞬間はたくさんあります。

子どもはあれこれ言葉で説明できるわけではないので、

その一瞬の心の動きや成長を見落としたりときに抑止してしまうことがあります。

心の動きを引き出したり読み取ったりすることが、我々プロフェッショナルである保育者の仕事でもあるわけです。

 

 

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2歳児です。

お花に水をあげるために、何度もジョウロをタライにいれていたのですが、水をすくえません。

何故なら、タライの水位がジョウロより低いわけです。

何度も何度も垂直に入れて持ち上げてお花に水をあげるのですが、

ちょろちょろっとしか水は出てきません。

そこで、「こうやったらいい」とは言わずさりげなく手を添えてジョウロを斜めにしてあげました。

「あれ?重くなったぞ?」と感じたようで、それ以来何も言わなくても手首を上手に曲げて水をすくっています。

“教える”ことは簡単です。しかし、“知るきっかけを作る”=“自分の力で発見する”ことは、感動が伴います。

 

 

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4歳児がお花に水をあげようとしていたのですが、

ハナバチがいることに気が付きました。(ムスカリの蜜を吸っています)

「花に近づきたい、でも近づけない、どうしよう・・・」という表情。

“葛藤”とはまさにこのことで、しばらくジーッとハナバチの方を見つめていました。

結果としてこの日は断念をしましたが、水をあげられるようしむけることが正解ではなく、挫折も立派な正解です。

 

 

 

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縄跳びであそんでいる間にAとBとC。

出会い頭のちょっとした思いがけないことが起こり、Aが泣きはじめました。。

必至に謝り続けるBですが、なかなか涙が止まらないことで周りから人が集まってきます。(ここには写っていません)

それがプレッシャーとなり、Bも涙を流し始めました。そして寄り添うように二人をなだめるC。

しばらくして・・・ あそびが再開しました。

その間保育士は、他の子とあそびを展開しながらも、4メーターほど離れたところで見守っています。

「解決できるかな?どうかな?」そんな保育士の心の声が聞こえてきそうでした。

この見守りこそが、子どもの成長のきっかけとなります。もちろん適齢期がありますので、低年齢児では不可能です。

4歳児は、自我をぶつける時期から他人を認めるという時期に成長していく頃合いです。

子どもの発達段階とこのときの状況を読み取りながら、最良の援助を仕掛けた結果、

「認め合い」が生まれたのでした。

 

大人にとっては、「なんだそんなことで」って思うことかもしれません。

でも子どもにとっては重要なことかもしれません。子どもの心の動きと成長をたくさん引き出してあげてくださいね!

感動の瞬間

当園のこだわりのひとつとして、午睡があります。

0~2歳は、「コット」と呼ばれる簡易ベッドを使用しています。

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コットは通気性がよく、滅菌効果もあるため、免疫力がまだ未熟な低年齢児に相応しいものです。

程よい幅で寝返りもできつつ、こどもの体重で沈むため、コットから落下することもありません。

字の理解がまだできないため、コットには色違いのテープに名前が書いてあるます。

初めは保育者が場所を教えますが、徐々に自分の色を覚え、そのうち文字の認識も芽生え、そのような当たり前の日常の環境から字の読み書きへと続くのではないでしょうか。

 

 

さて、3~5歳児の午睡ですが、コットは使わず、「大判マットで雑魚寝」になります。

しかも1枚を分け合うのでなんとも昔の日本のような寝方ですが、川の字ならぬ州の字です。

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「今日は○○と寝たい」という期待感を持つ、いわば毎日がお泊り会のようなワクワク感。

しかし、ときに1人の友だちを巡り、それが叶ったり叶わなかったり・・・。

葛藤を繰り返す中で友だちを認め合えるようになるのでは、と考えています。

ただの「寝る」という行為だけでも、その前後には様々な紆余曲折の機会が付帯しています。

 

 

こどもの感動は、決して行事や大々的な活動だけにあるものではなく、

日常のふとした“瞬間”にもたくさんあります。

寝れなかった、譲った、我慢した、等々の経験は、今後の人生の人間関係の構築に重要な意味を成しているかもしれません。

「今日は○○と一緒に寝れた!」という喜びは、一生心に残っていくかもしれません。

だからこそ、日々の保育の中にどれだけ多様な体験ができるかが大切だと考えています。

 

3歳児は3月までコットに寝ていました。2年間、お兄さんお姉さんが大判マットで寝ている姿を見てきました。

4月になり、ようやく初めて友だちと一緒に寝ることができました。

隣の友だちと無言でただただ見つめあいながら笑う姿がありました。

それがその“瞬間”なのかな~と、なんとも可愛らしくもあり感慨深い光景でした。

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雪育 2014-2015

時々、内地(は方言ですよね、本州以南)から業者様等が当園に立ち寄ったとき、決まってこういいます。

「雪の日でもあそぶんですね~!」

そうなんです。関東辺りからは雪が湿って重たく、雪の日=悪天候のため、外であそぶ文化がないのです。

1年前にも書きましたが、雪で育つのは雪国ならでは。

雪は冷たいと実感すればいいのです。冬は寒いと実感すればいいのです。

辛い、しばれる(これも方言ですね)、厳しい・・・大人からはそんな言葉が行き交いますが、

それらは大人がこどもに教えることではなく、自然から学ぶことです。

そして、

軽い・重い、柔らかい・硬い、大きい・小さい、荒い・細かい、きれい・汚い、凍る・解ける、・・・

こんなにも可変性があり、可塑性もあり、しかも個でも集団でも使えることができる物質って、こどもの身の回りにありますかね?

砂場が重宝されるのは正にこの原理、だから公園や施設には砂場があるんです。

加えて雪は真っ白なキャンバス、如何様にも色が変えられます。

こんな貴重なモノを我々保育者がないがしろにできるはずがありません!

朝から晩まで飽きずにあそぶこどもたちを見て、「道産子に生まれて良かったな~キミたち!」と、つくづく感じます。

 

0歳~1歳児は、指先が器用に使えないため、まだ手袋を嫌がる子が多いです。

それにしても、砂は嫌がる子が多いですが、雪は不思議と親しみますね。

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液体で色付けが簡単にできるのは、砂にはない特質。

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「おや?今日は登りにくいぞ?」 今年の冬は解けたり凍ったり、雪のコンディションがよく変わります。

保育士も安易に手を貸そうとはしません。自分の力で乗り越えてこそ感じられる達成感が大切です。

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大きい子の見よう見まねをして、米ゾリに挑戦の2歳児。

ちなみに米ゾリは給食で使うお米屋さんから米袋を調達し、大きい子たちが作りました。

ソリはどこでも売ってますが、あそび道具作ることも、「あそび」です。

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大きい子たちは体の使い方を工夫。腹筋を使って足をわずかに浮かせ、体を倒してなるべく重心を低く・・・

するとスピードが出ます。ウォータースライダーと同じですね。これも繰り返すうちにしぜんと習得します。

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ここからは当法人の他園の様子ですが、

斜度70度もあろうかという雪山を果敢に米ゾリで滑ろうとするこどもです。

こどもの挑戦欲はすさまじいです。

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フラットな園庭にはあえて凹凸、まるで万里の長城です!20150122_092445

 

延々とあそび続ける姿を見て、改めてこどもの底知れぬ体力に驚きます。

つまり、“夢中になる”“集中する”ということがどれだけこどもを成長させるかということです。

「ああしなさい」「こうしなさい」と言わなくても、こどもは体力をつけられる、集中できるわけです。

冬はやっと折り返し地点、まだまだあそびますよ!

幼稚園の余韻

先週、暦の上では立冬を迎えました。

関東以西・以南はまだまだ暖かいようですが、札幌は市街地で初雪も降り、

朝晩も一桁台前半の気温の日も増えてきています。

 

当園は300mほど離れた新さっぽろ幼稚園と“認定こども園”を構成しています。

0~2歳児は終日新さっぽろ保育園で過ごし、3~5歳児は新さっぽろ幼稚園に移動してクラスに入り、

幼稚園が終わるとまた当園へ戻ってきます。

普段、幼稚園にいる日中は、幼稚園教諭が主導で保育を進めます。

つまり、当園の保育士は幼稚園の先生のサポート、そして保育園児が困ったときのお助けマンに徹します。

しかし、幼稚園が代休日や長期休み等の幼稚園へ移動をしない日は、

ここぞとばかりに保育園で1日を過ごすことに全力を尽くします。

 

今日は、幼稚園と保育園の移動中にコツコツ集めてきた落ち葉を使って焼き芋をしました。

焼き芋の取り組みももちろん楽しかったのですが、当園を象徴するとある1シーンをご紹介します。

火力を上げようと拾ってきた落ち葉をうちわに見立てて仰いでいます。

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もちろんフニャフニャなので火は強くはなりませんが…      思いは強いです。

 

そこで保育士が一言、    「芭蕉扇みたいだね」。

 

終わったばかりのお遊戯会で、あるクラスの劇『孫悟空』に出てくる「芭蕉扇」のことです。

そこからこどもたちは自分は孫悟空だと言わんばかりに一生懸命落ち葉を仰ぎ始めました。

「1! 2! 3! 4! ・・・」

『孫悟空』の劇を演じたクラスではなくても、みんな全クラスの劇を見ているので内容は知っています。

しかも憧れの年長さんの劇ともなれば当然張り切るわけです。

ちなみに劇のストーリーでは50回仰げば山火事が“消える”のですが、

火が消えてしまっては困るということで、「49!・・・ 51!52!」と、

“50”だけ跳ばし、結局150まで数えていました(笑)

 

この姿こそ正しく当園のスタンスです。

幼稚園で起きたことを受け止め、共感し、ときにあそびをさらに発展させ、充実感を深めていきます。

ひょんな、「芭蕉扇みたいだね」の保育士の一言から、こどもたちは【数を数える】という劇の連想と、【50は言わない】という発想まで瞬時にイメージをしながら仰ぐ姿は、お遊戯会が楽しく、達成感に満ち溢れ、余韻に浸っていることを意味しています。

想像と創造

久々なブログの更新となりました。

先日、幼稚園バスを拝借し、2歳児を乗せて園外保育に行きました。

普段は散歩や園周辺の園外保育が多いですが、やっぱり「バス」に乗れることは格別な様子。

まして公園は広大で園周辺のよく行く公園とは全く違います。199

 

園外保育では、適切な遊具だったり、園外保育そのもののねらいをたてます。

もちろん、公園だけでなく、散歩、施設、野山、どんな行先でも目的は多様にあります。

こどもがどのように取り組み、どのような経験をし、何を得るか?

そのために保育者は事前の下見を必ず行います。

 

しかしながら、こどもは保育者の予想とは異なる行動もときにはします。

また、保育者自身も個人の感性であそびの予想を越えた発展をさせることもあります。

 

今回の園外保育ではこんなシーンが面白く写りました。

これらは何だか想像がつきますか?

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実はこれ、ストレッチ用の道具なんです。

上段から左右の順に、ぶら下がる、腰を捻って伸ばす、腹筋運動、背筋のストレッチ、おそらく?体を浮かす の運動ではないでしょうか。

 

得体が知れないからこそ、こどもは興味を持ち、イメージを膨らませ=想像  自らあそびを作る=創造     をします。

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滑走面は物凄く短いですが、滑り台にしてみたり・・・

 

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こちらはバスごっこです。腹筋の足を描けるところをハンドルに見立てたようです。

ちなみにバスに乗る前に、『えんそくバス』という絵本を見てきていたので、

「右に曲がりま~す。左に曲がりま~す。」というシーンを再現しています。

だから、保育者の左手がここにあるわけです。

 

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腹筋マシン?のバスと向き合うようにこちらのマシン。

二人乗りの電車に早変わりです。

絶対に動きはしませんが、バスと電車に乗って向き合うこどもたちの心の距離はどんどん近づきます。

 

あそび方に答えが出てしまっている遊具が多い中で、

イメージを膨らませながら創造していく力はとても大切です。

突拍子もない想像と行動をするのがこどもです。

「なんでそんなことするの!?」って思う瞬間ってありますよね?

ですが、それを抑制せずに共感し、とことん付き合う大人の関わり方が、あそびの発展を生みます。

是非、こどもの突拍子もない行動に付き合ってみてください!きっと面白いことが生まれますよ?

ワールドカップから感じるこどもの未来

日本はグループリーグで敗退となりました。

非常に残念な結果ではありましたが・・・世界の強豪の熱い戦いはまだまだ続いています。

 

日本の第2戦、ギリシャ戦のキックオフは午前7時。

当園の開所時間と同じです。

しかし、保護者の皆様も 「仕事に行く時間だけど試合も気になる」 と、お家で葛藤しているのでしょうか、

この日はいつもより少し遅い登園だったような気がします。

プロジェクターに試合を映し出して待っていると、

こどもたちは誘い込まれるようにしぜんと足がサッカーの方へ動いていきます。

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低年齢児はボールがあっちきたりこっちきたりする光景にくぎ付け。

高年齢児は、「日本はどっちに攻めるの?」と問いかけると、

指をさして「あっちに入れるんだよ!」と、ルールを理解をしているようです。

 

日本の国旗を作って応援グッズ作り。

乳児も見よう見まねで旗をカキカキしています。

あらあら、キャンバスが机まで広がっています。

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触発されたようで、室内サッカーも始まりました。

気分は川島選手でしょうか?

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応援もむなしく結果は引き分け。

 

 

保育の中で無意味にDVDやアニメーションを流すのは、ツールとしては相応しくない考えています。

こどもの気をそちらに向けるためであったり、こどもがそれらを見て何が成長するかが不透明だと、

何の意味もなさなくなってしまいます。

現代においてはスマホやタブレットを使う育児も増えてきました。

育児の息抜きとして、ちょっとお子さんの気を紛らわしたいときに使っているようですね。

日々の子育て、本当にお疲れ様です。

教育・保育施設においては、「こどものため」に発信していくことが大前提です。

こどもの気を「紛らわす」のではなく、こどもの気を「引き付ける」ことが保育です。

 

 

しかしながら、上記のようなツールも使い方次第で有効活用できますし、

こどもに多大な影響を与えることができます。

今回は、4年に1回のワールドカップ。

日本国(必ずしも日本国とは限りませんが)の戦士が戦う雄姿を見て、憧れを抱くかもしれません。

日本チームを応援することで「人を応援する気持ちの素晴らしさ」が芽生えるかもしれません。

応援をしていることで、「国」という存在を知り、日本人としての自覚が生まれるかもしれません。

「勝負事」への興味が湧いてくるかもしれません。

たくさんの「思い」を込め、様々な可能性に期待して、新さっぽろ保育園PV(パブリックビューイング)会場は大盛況となりました。

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グループリーグでの結果はさておき、メディアでは様々な論争があります。

「世界との差」ってなんでしょう?

 

強豪国のサッカーは、路地裏の玉転がしから始まっています。

毎日毎日近所の友達と日が暮れるまで行っています。

自発的に行う彼らのあそび方であり、生き方であります。

「習う」のではなく、生活そのものなのです。

ゲーム、漫画、テレビ、インターネット、近代的な誘惑はありません。

経験をしている質と量が違うので、必要な基礎体力はもちろん、考え方、想像力、創造力が秀逸です。

それらを身に付けた上で、特殊な能力の習得 = 「習う」 ことが上乗せされます。

 

日本は近代化や少子化が進み、生身の体を使って友達と触れ合う機会は減少するばかりです。

つまり努力では補えない本質的に埋められない差。

それが「世界との差」だと思います。

 

サッカーに限らず何にしても、「幼少期にとにかくたくさんあそべる環境」を用意できる世の中を願っています。

早寝早起き病知らず

この諺、早寝早起きは健康になり病気をしないということですが、

昔の方は科学が進歩していないのに何故このようなことを言い伝えることができたのでしょう…

ちなみに海外でも、

Early to bed and early to rise, make a man healthy, wealthy and wise.

早く寝て早く起きることは健康、裕福、そして賢くする という諺があります。

 

 

「日が昇れば目を覚まして活動を始め、日が沈むとからだを休める」

これは、人間も含めた動物本来の性質です。

早寝早起きは、規則的な生活のリズムを作るとともに、人間本来の生き方をするということです。

早寝早起きをし、朝から太陽の光を浴び、食事をゆっくりよく噛んで摂り、親子のスキンシップを楽しむ。

これらの行動は、我々人間に安らぎを与えてくれる、「セロトニン」を活性化させます。

セロトニンは、よく眠れるようになったり、ストレスに強くなったり、感情をコントロールし、精神的に安定します。

つまり、「人間としての力を最も発揮できる生活の状態」は、早寝早起きに始まるのです。

 

夜更かしをしてしまうとリズムが崩れ、朝目覚めるのに時間を要し、ご飯をかき込み、親子のスキンシップもままならないまま保育所や幼稚園、小学校へと向かいます。

情緒不安定であったり、所謂「キレやすい子」になってしまう可能性も否定できません。

ちなみに、幼少期に夜更かしをする(夜10時を過ぎて就寝する)ような生活をしていると、一生涯に渡って夜型人間になる傾向があるというデータがあります。

そのくらい幼少期の生活リズムは大切であり、その後の人生を左右するといっても過言ではありません。

 

こどもは自分自身で生きる環境を整えることができません。

こどもの生きる環境を左右するのは、紛れもなく“大人”です。

早寝早起きの環境を作れるか作れないかは、ご家庭の力に託されています。

是非ご家庭でもお子様の今後の人生を思い描きながら、早寝早起きに努めていただきたいと思います。

 

さて、我々の園では朝8時から戸外あそびが始まり、太陽の光を浴びています。

日照時間が最も長いこの季節、夕方も元気いっぱいあそんでいます。

園でたくさんあそび、ご家庭でゆっくり休むという連鎖がこどもの生活リズムとなります。

つまり、「こどもがあそび込める環境」を用意することこそが園の役目です。

 

園舎が出来て1年、こどもたちは発見しました。

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園舎と芝生の間にたくさんワラジムシとダンゴムシがいることを!IMG_2439

毎日毎日時間をかけてあそび込むことで、様々な発見をしていきます。

“あそび込み”とは

3月になりました。

暖かくなりそうな、でもまだ冬が続きそうな・・・といった日々が続いています。

例年、3月でもドカ雪が降る北海道なので、まだまだ侮れないですね。

大人の思いとは裏腹に、こどもたちは大雪を願って、毎日外あそびをしています。

 

こんなデータがあります。

平成24年

≪体力≫ - 小5男子、小5女子、中2女子 - 47位、 中2男子 - 46位

 

平成25年

≪学力テスト(小6、中3対象)≫  ― 46位

≪小学生長時間ネット使用率≫  ― 1位

 

これが北海道のこどもたちの現実です・・・。

 

 

小学生の勉強する意欲、運動したいという意欲は、幼少期の “あそび込み” の経験が関係していると言われています。

勉強が得手不得手、運動の得手不得手に優劣をつけているわけではありません。

学力や体力の能力が高いからといって、必ずしも幸せになるわけでもありません。

学びたい、動きたい、〇〇したいという意欲そのものが、人生を左右するということです。

社会に出ても、向上心や自らの力で道を切り開いていく力は不可欠です。

その力こそが、幼少期の “あそび込み” の量と質が関係しているということです。

こどもが、あそびを見つけて、夢中になって、試行錯誤して、ときに挫折して、ときに感動して、達成感を味わうまでに、どのくらいの時間を要するでしょう?

ゲーム機を手に取って画面と向き合うことで、人生を切り抜ける術が身に付くでしょうか?

携帯電話を使って顔を見ずにメールでコミュニケーションを取ることで、社会において他人との調和を保てるのでしょうか?

こどもの“あそび込み” の時間を保証できない社会に懸念を抱かざるを得ません。

 

「北海道は自然が溢れています」「北海道は外でのびのびあそべていい環境ですよ」という言葉をよく聞きますが、

単刀直入に、その環境を活かしきれていないことが上記の結果でわかります。

関東の住宅街ですと、のびのびあそべる公園を探すのに一苦労しますし、車の交通量が多いのに歩道すらありません。

札幌はどうでしょう?

住宅街に十分あそべる公園が点在し、場所によっては路地裏でもあそべる環境がまだまだ余っています。

 

このようなご時世ですので、ゾッとするニュースもあります。安全な環境が保障されていないのが事実です。

昔はこどもは地域で育ちました。

近所の兄貴分、姉貴分に着いて回り、近所のおじいちゃんおばあちゃんに叱咤もされ、愛情も受け・・・

学校や家庭以外で学んだことは数知れず、そしてそれが人生観の形成にも繋がっているはずです。

本来なら、社会全般が今一度こどもが育つ最善の環境を見直すようになるべきです。

しかしながら、コミュニティーがだんだんと縮小・希薄化しているので、なかなか難題ではありますが、

我々が発信できることを、こどもを介し、保護者の方々に通じ、社会に少しずつ伝えられたらなと思います。

 

当園は夕方でも戸外あそびは盛んです。

なぜなら、それが一昔前にこどもが育った環境 = こどもが育つべき環境だからです。

色々な体験を重ね、試行錯誤をする。

色々な人と関わり、社会性を身に付けていく。

これって、人生そのものではないでしょうか?

生きる教訓はあそびに含まれています。

 

当園のある冬の午後の風景です。

前半は、夕刻時の外あそびで、後半はお迎え間近のこどもたちの様子です。

ある冬の午後

 

 

道産子の特権 ~雪育~

2014年がスタートしました。今年も雪が多そうな厚別区。

年末年始にかけて暴風雪となり、あっというまにこどもたちのプレイグラウンドが出来上がりました!

さぁ、本格的な雪あそびの始まりです。

 

0歳児  初めて触れる「積雪」に興味津々。

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1歳児 雪の感触がまだ慣れない子もいれば、既に怖いもの知らずの子も。

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0~1歳児の興味深いところは、手袋という必需品が厄介者扱いをするところです。

手袋を履くと、「温かい・気持ちいい」よりも、「心地悪い・指が動かなくて邪魔」が勝り、あそぶときはすぐに手袋を脱ぎたがります。

指先をまだ思うように動かせない年齢なうえ、手袋を履くとさらに思うように動かせず、苛立ちを見せる姿もみられます。

その気持ちもわかりますね!

 

2歳児 初めてのお弁当を持った遠足が、なんと冬の円山動物園。「たくさん歩くのなんてへっちゃら!」

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3~5歳児 園庭のスロープでは物足りない?歩いて30分かけてとある坂スポットへ!

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さすが、今までたくさん歩いてきた2~5歳児。

自分の足でたくさん歩くのはもう当り前になっています。雪の上だとさらに足腰が鍛えられますね。

ただ、目的地に着くまでに道中にたくさんの雪の誘惑があり、なかなか前に進みません・・・

 

 

夏場、こどもたちが高いところに登っていたり大胆な行動をしようとすると、つい大人はヒヤヒヤしてしまいます。

ところが雪の中だと、こどもたちがあそんでいる姿を見守っている光景が多いと思いませんか?

そもそもこどもは好奇心・挑戦意欲の塊ですから、「やってみたい!」という思いは、夏だろうと冬だろうと同じですが、周りで見ている人の受容が明らかに違います。

 

何故でしょう? 雪は柔らかいから?

確かに雪だと多少の挑戦(例えば跳び下りる、滑るなど)はできます。でも、踏み固められた雪もかなりの硬さですし、ザラザラな雪もあります。

 

答えは・・・

それはきっと、北海道民は幼いころから雪の中で育ったからです。

そして雪の扱い方にルールや制限というものは皆無だからです。

雪が降ったらつい触ってしまう、新雪を口にする、深雪に飛び込む、雪山によじ登る、雪山から跳び下りる、雪上を全力疾走、雪だるま作り、かまくら作り、雪合戦などなど。

大体の人がこれらを経験し、これらによって逞しさを身に付けてきたはずです。

そしてこれらにきっと良き思い出が詰まっていることでしょう。

夢中になり、心地よさを感じ、ときに冷たさや痛みも感じ・・・それでもやっぱり楽しい!

雪がからだ(心も身体も)を作る大切なツールということを大人が本能的に感じていることが、こどもたちの挑戦を見守る姿勢に繋がるのではないでしょうか。

 

『雪育』。

雪を感じ、形にし、道具にし、登り、跳び下り、滑り、丸め、投げ、持ち上げ、運び・・・

雪というただの物質が、質を変え(水にも氷にもなる)、形状を変え(小さくも大きくもなる)、色を変え(透明にもなり着色もする)、用途を変える(ときに材料になり、ときに道具とする)。

あそびを変え、深い思考を生み、多くの運動を生み・・・これほどのあそびの広がりを見せるものは、他にないのではないでしょうか。

雪の可能性は無限大。

使い方が限られた遊具、「あれはダメ」「こう使うべき」と決められた遊具よりも、

雪の方が遥かにこどもの創造性とあそびへの熱中を生み、こどもの育みを助長します。

雪はこどもを育てる素晴らしい環境で、雪とあそぶことは道産子に与えられた特権です。

 

さぁ、冬はまだまだこれからです。

ゆきんこたち、寒さに負けず雪とあそぼう!

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